治癒を妨げていたもの

コーチングのパーソナルセッションに興味はあるけど、自分は難病や障害でとてもそんなお金は用意できない…と思われた方向けにこのページを儲けました。

ここで、何故私が難病を煩い続けたのかをコーチング理論から探っていきます。
なお、私の体験談はひとつの事例に過ぎません。
皆さんはここから見える抽象理論を理解した上でご自身に役立ててください。

ゴール設定はそこそこ良かった

私の家は父親は普通のサラリーマン、母は主婦、親戚も学校教師や民間の勤め人が多く、学校にもそのような親の子供がほとんどで、漫画や映画の道に進もうなどと言えば「馬鹿な夢を追う人」と思われるような、ごくごく一般的な普通の環境にいました。

漫画に関しては絵が上手いとは言われたものの、「将来漫画家になれば?」と言われたのは小学生時代までで、中学以降は着実に稼げる道へ行くのが当然といった空気が周囲に流れていました。

また、私は哲学的に思考を巡らせることが好きで、理詰めで考えたがることから研究者の道なども将来選ぶ候補に上がり、友人からも「向いてる」と言われていました。
確かに時間や空間は無限に刻めるのか? この世界はどうなっているのか? といった世界の根源的な興味が強かったりと、浮世離れした面があり、ひたすら世俗から離れてオタク的に研究する人生も候補に上がりましたが、「人を楽しませ喜ばせ、かつ自分も青春を楽しむ」という憧れも強烈にあったのです。そのため、悩んだ末、映画学科進学を選びました。

この選択は大きな転機でした。
多くの人が親や教師の価値観に合わせた進路を選ぶなか、私のゴール設定はそこそこ現状の外であったと思います。

その後も周囲から絶対に無理と言われたホステス業をやってのけたり、職場改革、障害年金裁判、福祉を求める活動などで、世間から「それは無理」と言われることに挑戦することがよくありました。

前向きでエネルギッシュではあるが…

ここで、want toで生きていそうなのに、肝心のエンタメの世界には全然進めていないのではないか? やはり「現状の外のゴール設定とwant toだけでは叶えられないこともある」と思われた方も多いことでしょう。
私もそう思ってきました。

しかし、実はコーチング理論と過去の自分を照らし合わせると、様々な問題が浮かび上がってきました。

Want toがHave toになっていた

これ、一見芸術やスポーツなど好きでなければできない職についている人でも陥りがちなことで、私もいつしか「成功せねばならない!」といったマインドになってしまっていました。

このhave to(ねばならない)の精神について『「言葉」があなたの人生を決める』(苫米地英人著)に以下のように書かれてあります。

「しなければならない」という考えは、潜在意識の力によって、その人を現状にとどまらせるように働くのです。
これ、出発点が、自分のwant toであったとしても、have toに変わった途端に潜在意識にブレーキがかかるので非常に重要な注意点です。

話を私自身に戻しますが、健康さえ手に入れられればこっちのものと思っていたことから、とにかく意識が治癒のみに集中し、

「なんとしてでも何が何でも治してやる!金はいくらでも積む!治せることなら何でもやる!」という意気込みでいました。

そして、周囲から「絶対に無理!」と言われたホステス業をやり、派手にお金を調達しては治療費につぎ込む日々…。
日中はプールで運動、整体や温泉通いなどし、読書は健康本ばかり…。

ある治療で効果が出ずとも「これが効果がないことがわかった!次に行こう!私は必ず治す!」と、前向きさもしっかりありました。

ただ、これもポジティブではありますが、なんだか「猛烈な抵抗」とセットな感じがしませんか?

その結果、少しは良くなるものの、治癒にものすごく時間とお金がかかってきました。他方、慢性疲労症候群の友人が私ほど意気込みを見せておらずともスルッと奇跡の治癒を遂げたのも目の当たりにしており、その違いは何だろう? 何か隠れた変数があるに違いないと思ってきました。

ネガティブアファメーションの連呼

セルフコーチングの手法、アファメーションが既に叶っている状態を唱える事は既に書きました。

そのアファメーションの視点で私のセリフを見返してみましょう。

「なんとしてでも何が何でも治してやる!金はいくらでも積む!治せることなら何でもやる!」

これ、まさに治ってないアファメーションですし、治療費に大金を投入し、大きな抵抗のなか、果敢に治癒に向かい続ける内容になってしまっています。

また、私は若い頃から自分に対する厳しさが売りであり、
「ボーッとしたままで誰かが助けてくれるなどと思うなよ! 人の助けも自分の力でつかむものだ!」

と、ずっと思ってきました。
これも「基本、簡単には助けてもらえず、何もかも自分で手に入れていかねばならないビジュアライゼーション」になってしまってますよね。
実際は多くの人の助けは少しずつ受けられましたが、肝心の「国」からの支援なしの立場になってしまい、一般の障害者なら初めから手に入る障害者手帳・障害年金も自分で手に入れねばならない立場になりました。

また、実は私、中学の時に以下のような誓いをしていました。

「私はこれから弱者の視点で世界を見ていく!!弱者の視点こそが社会の真!」

さらに大学時代には「私は一生戦っていく」宣言をしていました。

これ、叶えちゃってないでしょうか?
ただ、弱者の側に立って自分も苦しみ続ける状態でなく、元はと言えば弱者を救うために強い力が欲しかったはずです。
そのために社会的影響力の強いエンタメ業界志望でもあったわけですが…。

実はですね、私、人を楽しませ喜ばせたい一方で、作り手って「裏方」だなぁって感覚もあったんですよ。
それよりも自分がドラマチックなストーリーの主人公になりたいと言う気持ちもあったのです。

まさか…?叶えてしまってる?

「いや、いくらなんでもこんな困難な道はさすがに望んでいない! 難易度高すぎ! こんな最初の一歩で何十年ももがくなんて!
私が望んだのはあくまで健常な状態でのドラマチックな世界だ!」

そう、何度も思いました。

ちなみに、そんな程度で「難易度高い」なんて言ってたらもっとずっと苦しんでる方々に笑われてしまいますが…。

そして、難病や障害で苦しんでいる方々も「いや、自分は絶対にこんな状態望んでいない!誰が好き好んで病気や障害を負うものか!」と、思われている方が大多数でしょう。

全く同感です。
私もずっとそう思ってきました。

しかし、病気はあくまで「無意識」の話ですから。
意識的に病気やってたらそれは「詐病」です。
「無意識」は簡単には操作できないからこそ皆、病に苦しむのです。

その「無意識」を操作できる手法があるとしたら?
コーチングがまさにそれです。
もちろん世の中の全ての人の病気や障害がすぐに治せるわけではないことも承知しています。
なかには病気や障害に感謝しているという声も少数ながら聞かれます。
私も、病気・障害が完全にない世界を望みながら、人類の成長として、それで良いのだろうか? と言う疑問も感じます。

しかし、「無意識」を変えることで驚くほどの飛躍ができるとしたら…?

「無意識」の操作で今まで叶えられなかったゴール達成が可能になるなら活用しない手はありません。
私が長年探し求めて来た「隠れた大きな変数」は、まさに「無意識」であり、その無意識を味方につける自己実現手法がコーチングだったのです!

「病=甘え病」に異議!

ところで、無意識が病を引き起こすという話、実は60年代から日本では九州大学の池見酉次郎医師がアメリカから心身医学を日本に持ち込んでおり、不十分ながらも「心身一如」の考えは医学界に持ち込まれてはいました。私は20代前半には氏の「心療内科」を30代後半には同著者の「続 心療内科」を読んでいました。
しかし、実践的な内容は自立訓練のみで、症例も「親を振り向かせたい」とか「学校に行きたくない」から病を引き起こすといった甘え病の事例ばかりで、この影響からか、医療者の間には疾病利得を患者に与えないために冷たく突き放したり、障害者手帳や障害年金の書類を書かないのが正義とまで思い込む医師が発生する始末でした。

いやいや、「椅子が怖い」の夏樹静子氏や「『言葉』があなたの人生を決める」に出てくるキプチョゲ・ケイノというランナーの事例を見てみてください。

作家である夏樹静子氏は新たなジャンルへの挑戦の時だったのでそのプレッシャーから逃れたいために腰痛が引き起こされたという診断になっていますが、コーチング理論と照らし合わせれば、むしろwant toよりhave to優勢になってしまった結果に見えます。
絶食療法までやらずともコーチングで治すことも可能だったのではないでしょうか?

また、キプチョゲ・ケイノも最終400mで激痛が走るという問題が生じていましたが、正にルー・タイスのコーチングによりhave toに変わってしまった心理を元のwant toに戻すことで見事に解決しています。

両者とも「激痛」という共通項がありますが、意識的に強い意志を持って「ねばらない」と前に進もうとする人こそ激しい抵抗が生まれるせいではないでしょうか?
あくまで私個人の私見に過ぎませんが…。

ここで私は声を大にして言いたい!

病は必ずしも「甘え病」ではありません!
これは、難病の当事者のみならずご家族、医療者にお伝えしたいと思います!

なお、若年者とその保護者、医療者等にはプロコーチのボランティアによるセルフコーチングプログラムPX2が提供されています。
可能な方は是非参加して欲しいと思います。

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